長年、マンションのベランダに飛来する鳩に悩まされていたAさん。フン被害はもちろん、早朝からの鳴き声、そして巣を作られそうになったことも一度や二度ではありませんでした。市販の忌避剤やCDを吊るすなどの対策を試しましたが、効果は一時的。ほとほと困り果てていたAさんですが、いくつかの「鳩が嫌がるもの」を組み合わせることで、ついに鳩の撃退に成功しました。Aさんがまず注目したのは、鳩がベランダに侵入する際の「足場」となる手すりと室外機の上でした。ここに鳩が止まれなくすれば、侵入のハードルが上がると考えたのです。そこで、ホームセンターで鳩よけ用の剣山(スパイク)を購入。手すりの幅に合うものを選び、結束バンドを使って手すりの上に固定しました。室外機の上にも同様に剣山を設置。これで、鳩が主要な休憩場所を使えなくなりました。次にAさんが対策したのは、ベランダの「隅」です。特に、室外機の裏や、隣家との仕切り板の近くなど、少し隠れられるような場所は、鳩が巣作りを試みる可能性が高いと考えました。これらの隅の部分に、鳩が嫌がるという粘着性の忌避ジェルを塗布しました。このジェルは、鳩が止まろうとすると足がベタベタして不快感を与えるというものです。さらに、念のため、ベランダの物干し竿には、風で揺れて不規則な光を放つタイプの鳥よけグッズも吊るしました。これは補助的な意味合いでしたが、視覚的な威嚇効果も狙いました。そして、最も基本的な対策として、ベランダの清掃を徹底しました。こまめにフンを掃除し、物を置かずにスッキリとした状態を保つことで、鳩にとって居心地の悪い環境を作ることを心がけました。これらの対策を複合的に実施した結果、驚くほど効果が現れました。あれほど頻繁にやってきていた鳩が、明らかにベランダを避けるようになったのです。手すりや室外機の上にとまれなくなり、隅に近づけば不快なジェルがあり、全体的に落ち着けない環境になったことで、鳩はAさんのベランダを諦めたようでした。Aさんの事例は、「鳩が嫌がるもの」は一つだけでなく、鳩の習性を考慮して複数の対策を戦略的に組み合わせること、そして清潔な環境を保つという基本が、鳩撃退の成功に繋がることを示しています。